2024年3月、4年ぶりに韓国を訪れたとき、同年代の韓国人男性の友人はこう言い放った。
K-POPが世界を席巻し、日本では韓国コスメや韓国フードが人気となり、特に若い世代の日本人にとって、韓国は大人気の国だ。
にもかかわらず、韓国に住む友人は逆に韓国から逃れたいという。そして「安い日本」に移住まで考えている。
普段ヨーロッパで高い物価に慣れてしまっているだけに、韓国の安い物価を楽しみにしていた。私が大学の学部生だった10年前、韓国を訪問したときには化粧品を中心に「爆買い」し、値段を気にせずに美味しいものを山ほど食べた記憶があった。しかし、空港のコンビニのおにぎりも日本とあまり変わらない1600ウォン(約180円)。日本に比べて決して物価は安くない。
現地では、大学時代に韓国から留学生していた元同級生(30代男性)にあった。現在は、美容医療関係の仕事をしているという。「物価、上がったね」と開口一番に言うと「もう安くないよ。日本のほうが安い」と返されてしまった。
「リンゴなんて1個300円とかするからね。ナシは500円かな。最近ではちょっとした外食も高くつくから、ほとんど自炊になったよ」とため息をつきながら教えてくれた。
・結婚費用の平均は3870万円
韓国では不動産価格も高騰しており、ソウルのマンションの売買価格も上がっている。
韓国には独特のチョンセという賃貸制度がある。賃貸物件を借りる場合、物件の売買価格の7割を保証金として物件の持ち主に払うことで、月々の家賃は発生せず、かつ退去時には保証金が返還される仕組みだ。
持ち主は保証金を投資などに回すことで利益を確保し、借りる側も最終的に返却されるので無料で住める制度だが、不動産価格の上昇によって、日本円で数百万円から数千万円をまとめて支払うハードルは高くなっている。
家を借りるハードルは、結婚のハードルにもなる。その友人は数年前に結婚したが、結婚に関する費用の多くは双方の親が支援してくれたという。
韓国で新居の購入費などまで含めた結婚費用の総額は平均で3億4724万ウォン(約3870万円)に上るという調査結果もある。
「もちろん、そんな費用を用意できない人も多い。だから少子化につながっているよね」と友人は話していた。
韓国の2023年の合計特殊出生率が0.72だったことは、日本でも話題になったと聞く。
ベルギーでも、出生率の話になるときまって引き合いに出されるのは韓国だ。日本のみならず、世界が注目しているといえるだろう。
子どもが生まれたとしても、学校以外での子供の教育にもお金がかかるという。BBCの記事(2024年3月5日付)では、ソウルの子供たちが4歳から、数学や英語、音楽、テコンドーといった高額な習い事に通わされ、卒業のあとも就職、結婚と、終わりのない競争社会だと伝えている。
世宗聯合ニュース(2024年3月14日付)によれば、2023年小中高校生全体の昨年の1人当たり私教育費は月平均43万4000ウォン(約4万9200円)だったという。
大学院の学費ですら年間800ユーロ弱(約13万1000円)のベルギー人からしたら「信じられない」金額だといえるだろう。
その友人は、日本人の私からみるとエリートだ。
18歳の時点でほぼ完璧な日本語を話し、日本人と同じ受験戦争を突破してきた。自分が留学してみて改めて思うが、彼らは本当によく勉強していたのだろう。
その友人は、在学中に兵役から帰ってきてから、アメリカ留学やそれに伴うパイロットの免許取得、起業など、自己研鑽に余念がなかった。
最近ではレストランを経営したり、投資でひと山当てたりして、「親孝行が少しできた」と嬉しそうだった。
そんな彼が「韓国は疲れたから日本に移住したい」というのだ。彼は目下、日本の不動産関係の資格も勉強しているという。
彼と同じレベルで勉強している日本人は、私の周囲だと数えるほどしかいない。
努力家なエリートであっても韓国社会は生き残るのが難しいのだろう。彼からしたら、確かに日本は「ちょうどいい息抜きの場所」になるのかもしれない。
全文はソースから
https://news.yahoo.co.jp/articles/bd4a733fba70f968c920aa1d2f3849dadbb2deda
5:ななしさん
それが本当なら、なぜ若い在日朝鮮人は本名を名乗って帰国しないんだ?