しかし、韓国の「スポーツパワーの失速」は、サッカーのみならず全般に及んでいる。パリ五輪が悲惨な成績に終わると、国民的不満が思わぬ方向に突撃しかねない。日本は「要注意」姿勢を強めなくてはならない。
と、長文の記事だけも3本も載った。「五輪メダルどころか出場権確保も困難、韓国のスポーツはなぜ没落したのか」
「没落の韓国と対照的…日本スポーツ界は再び浮上」
「サッカーお前もか…没落した韓国スポーツ界、パリ五輪選手団の規模はここ48年間で最小」
団体球技、男女あわせて14種目のうち、韓国が五輪出場権を獲得できたのは女子ハンドボールだけだ。
個人種目を見ても、メダルの宝庫だった柔道やレスリングでも、出場権を得られない階級が続出している。
洪準杓(ホン・ジュンピョ)大邱(テグ)市長ら保守系政治家も、ふがいなさに怒りの声を爆発させている。
ただ、左翼系メディアは概して静かであり、野党政治家の嘆きや怒りの声はほとんど聞こえてこない。
韓国の左翼は、そもそもスポーツ嫌いだ。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は、その典型だ。任期中に韓国で開催された平昌(ピョンチャン)冬季五輪でも、北朝鮮との交流の他には、ほとんど関心を示さなかった。
軍事政権は国威発揚と支持率アップを狙って、スポーツ振興を進めたとの思いがあるからだろう。
しかし、パリ五輪の成績が悲惨な結果になれば、彼らもスポーツファンの顔をつくり、政権攻撃の材料にするだろう。
まして日本が好成績を収めるようなことがあれば、嫉妬心に「体質的反日」が重なって、〝噛みつき材料〟捜しに躍起になるだろう。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、その性格からして、頑固に約束を守る。尹政権は苦境にあるが、人気挽回策として「反日」にかじを切るようなことは想定しがたい。
だが、政権がそうであっても、韓国の世論は陰謀論と扇動に弱い。大勢に巻かれることを得意とする大手保守系紙もある。
韓国マスコミのLINEヤフー問題での〝噛みつき〟は、五輪後への予行演習とも見えてくる。
室谷克実(ジャーナリスト)
2024.5/3 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20240503-ZVNAI4OT5BNCDMJFWPIVLOHROE/
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