今回の評価は世界の5000以上の大学を評価し、1500位までをランク付けした。韓国の大学は43大学がランクインした。今回の評価ではソウル大学、延世大学、高麗大学など韓国で上位の大学がいずれも大きく順位を上げた。延世大学は昨年よりも20ランク高い56位、高麗大学も昨年の79位から今回は67位となった。さらに韓国科学技術院(KAIST)が56位から53位、浦項工科大学(POSTECH)も100位から98位など小幅に順位を上げた。成均館大学(123位)も前年に比べて22ランク、漢陽大学(162位)も2ランク上がった。今回の評価で100位以内に入った大学は米国が25大学で最も多く、英国(15大学)、オーストラリア(9大学)が後に続いた。韓国は中国、ドイツ、香港と同じく5大学が100位以内に入り、日本からは4大学だった。
韓国の上位大学のランクが軒並み上昇した背景には、ESG(環境・社会・支配構造)の成果を評価する「持続可能性」で好成績を収めたことが上げられる。QSが昨年新たに導入したこの指標は、性平等などの雇用、あるいは環境に配慮した活動などを多く実行するほど高い点数が得られる仕組みだ。この指標が導入されたことを受け、韓国の上位大学はESGでの高得点を狙い新たに組織を立ち上げ制度改革を進めるケースも多かった。
今回ソウル大学はアジアの大学で6番目に高い評価を受けた。中でも「雇用の成果」と呼ばれる指標は昨年世界8位から今年は4位に上がった。就職率の高さはもちろん、海外でも影響力のある卒業生を多く輩出したことを意味する指標だ。「学術的評判」は世界20位に、「雇用主の評判」は16位に上昇した。ソウル大学は2015年に36位となり、当時39位だった日本の東京大学を1度上回ったことがあるが、その後はずっと後れを取ってきた。それが今回順位が前年に比べて10ランク上がり、4ランク下がった東京大学(32位)を再び上回った。
大学の研究力を示す「論文被引用数」では光州科学技術院が昨年よりも1ランク高い世界4位、韓国では1位となった。大邱慶北科学技術院(12位)や蔚山科学技術院(34位)も上位に入った。
今年50位以内に入った延世大学は3年連続でアジアの私立大学で最もランクが高かった。教授1人当たりの学生数では浦項工科大学が世界24位で韓国では最もランクが高く、外国人学生の割合は漢陽大学が257位で韓国で最も高かった。
大学全体のランキングでは米国のマサチューセッツ工科大学が13年連続で1位になるほか、2位から5位まで全て英米の大学が入った。2位は昨年よりも4ランク上がった英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン、3位オックスフォード大学(英国)、4位ハーバード大学(米国)、5位ケンブリッジ大学(英国)だった。10位以内で英米以外の大学はスイス連邦工科大学チューリッヒ校(7位)とシンガポール国立大学(8位)の2大学のみだった。
QSのベン・ソーター上級副社長は「韓国は海外の雇用主から高い評価を受けているが、大学の国際化指標は相変わらず厳しい状況だ」「グローバルな協力関係を強化し、STEM(科学・技術・工学・数学)分野を集中的に育成する戦略が必要だろう」とコメントした。
QSの世界大学ランキングは「学術的評判」「国際研究ネットワーク」「雇用の成果」「持続可能性」など九つの指標で大学を評価している。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/06/06/2024060680056.html
3:ななしさん