
■エキスパートの補足・見解
日本政府は近年、韓国との防衛協力強化を急いでいる。背景には、中国軍の活動拡大や北朝鮮の核ミサイル開発に加え、トランプ米政権の「取引重視」の同盟観への不安もある。日米韓連携を制度化し、東アジアの抑止力を維持したい考えだ。
その象徴の1つがACSA締結構想である。ACSAは、自衛隊と外国軍が演習や災害対応時に燃料や食料などを相互融通できる枠組みだ。日本は既に米豪英仏など11カ国と締結した。
しかし韓国では事情が異なる。革新系を中心に、自衛隊との協力を「軍事協力の正常化」と受け止める警戒感が根強く、植民地支配の歴史問題とも結び付けられやすい。
さらに台湾問題でも認識差は小さくない。日本では台湾海峡の安定を「日本自身の安全保障問題」と捉える見方が広がる一方、韓国の革新系勢力は、中国との関係悪化や経済報復への懸念から、台湾有事への関与には慎重だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備時に中国から経済圧力を受けた記憶も残る。
それでも北朝鮮とロシアの軍事接近や中国の海洋進出拡大を受け、日韓が協力を求められる場面は増えている。日韓関係は改善しているが、安全保障協力の本格的な制度化には、国民への丁寧な説明と時間が必要になりそうだ。
高橋浩祐 米外交・安全保障専門誌「ディプロマット」東京特派員5/26(火) 14:34
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/33b2db1c2fea993160ed4060a7718acba2f4fd45
















